第39回「台東第九公演」《下町で第九》に行く

●2019年12月15日(日)、第39回「台東第九公演」《下町で第九》に行った。会場は東京藝術大学奏楽堂。この企画は、台東区、東京藝術大学、台東区民合唱団で構成される台東第九公演実行員会が主催しているもので、1981年にスタートして以来、《下町で第九》として広く親しまれ、毎年開催されている。私は今回初めて足を運んだが、想像をはるかに超えたクオリティの高さ。この時期にベートーヴェンの第九を聴く喜びを確りと感じる素晴らしい公演であった。

S 下町で第九.jpg


●今日のメンバーは次の通り(敬称略)。

指揮:迫昭嘉
独唱:ソプラノ 松岡多恵
   アルト  朝倉麻里亜
   テノール 西山詩苑
   バリトン 高橋宏典
管弦楽:藝大フィルハーニア管弦楽団
合唱:台東区民合唱団
合唱指揮:酒井敦

●今日の演奏でまず第一に挙げたいのが、オーケストラのレベルの高さ。さすが藝大OBの精鋭の方々で編成された藝大フィルハーモニア管弦楽団。しかも指揮する迫昭嘉氏は、ピアニストとして名高く、そして指揮者としても活躍が目覚ましい方。藝大音楽学部教授・音楽学部長でもある。第一楽章はメリハリが利き歯切れよくダイナミック、第二楽章はリズミカルでスウィングするようにしなやか、第三楽章はゆったりと穏やかながら緊張感が途切れず、そして第四楽章は歓喜の歌へ向かって徐々にエネルギーを高めていき、ついには華々しく爆発するプロセスが大胆かつ緻密でまさに圧巻であった。

●ソリストの歌唱も見事だった。4人は何れも藝大若手声楽家のホープとされる方々。ソプラノの松岡多恵さんは美しく華やかな声、アルトの朝倉麻里亜さんは品のある落ち着いた声、テノールの西山詩苑さんは良く通る高音、バスの高橋宏典さんは安定感ある堂々たる歌いっぷりで、オーケストラにも合唱にも一歩も引けを取らない存在感を示してくれた。

●今日の主役とも言うべき合唱も、もちろん大健闘。総勢二百数十名の大合唱団から発せられる歌声は本当に迫力がある。メンバーは全員がアマチュアで、ミドルからシニアの年層の方々が殆どだが、声はとても若々しい。その響きは、時に力強く時に繊細で且つ奥行きが深く、聴く者を魅了する。合唱指揮の酒井敦氏(藝大准教授)の指導の下で、地道な練習を積み重ねてきた成果なのだろう。心から敬意を表したい。なお、もしかしたら途中で若干のトラブルがあったかも知れないが、第九全体から見れば些細なこと。第九のパフォーマンスとして十分に期待に応える感動的な熱唱であった。

●冒頭で述べた通り、やはり、この時期に聴く第九は最高だ。本公演にご招待してくれた旧職場の友人(今日はテノールの一員として合唱に参加)に心から感謝申し上げたいと思う。その友人は、毎年多くの第九に参加されてきた「第九の達人」と言われる方。今後益々のご活躍をお祈り申し上げます!

以上

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この記事へのコメント

蔵田隆之
2019年12月21日 11:19
お寒い中お出かけいただき、好評をいただきありがとうございます😊🎶
良いお年をお迎えくださいませ。ありがとうございました。
月丘羊太郎
2019年12月22日 00:22
蔵田隆之さま
コメントありがとうございます。本公演は私の今年最後のコンサートでした。素晴らしい公演にお招きいただきありがとうございました。