岩崎宏美コンサートツアー~残したい花について~(ティアラこうとう)に行く

●2019年9月14日(土)、ティアこうとう大ホールで開催された、岩崎宏美さんのコンサートツアー~残したい花について~に行った。「もうすぐ45周年!」とうキャッチフレーズが付く今回のツアー。今日はその記念すべき初日。彼女の歩んだ確かな人生の歴史を感じないではいられない、心が温まる感動的な公演であった。聴く者を優しく幸せな気持ちにさせる。岩崎宏美さんはやはり本当の歌手、本当のスターだ。

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●岩崎宏美さんは1958年江東区深川生まれ。1975年の「二重唱(デュエット)」で歌手でデュー。以降、「ロマンス」「センチメンタル」「ファンタジー」「思秋期」「シンデレラ・ハネムーン」「すみれ色の涙」「聖母たちのララバイ」などの大ヒット曲を連発し、アイドルの域を超えた圧倒的な歌唱力を持つ実力派歌手として、1970年代後半から1980年代の歌謡界を牽引。その後も、プライベートでの困難も乗り越え、オーケストラとの共演、カバーアルバムのシリーズ化等、意欲的な音楽活動を行っている。

●会場は、50歳代後半から60歳代のシニア層で満席。男女の比率はほぼ半々。女性のファンが予想以上に多いのは、岩崎宏美さんがただのアイドル歌手ではないことを明確に証明している。

●17時、待ちに待った開演時間となる。ステージの上には、上手から下手へ、パーカッション、ギター、ピアノ、ヴィオラ、ヴァイオリンの奏者が控える中、中央の花びらをイメージしたミニ・ステージに岩崎宏美さんが颯爽と登場し歌い出す。衣装はチャーミングな薄いピンク(ヴァイオレット?)のロングドレス。

1.二重唱(デュエット)(1975年、作詞:阿久悠、作曲:筒美京平)

まさに岩崎宏美さんの原点となる曲。45年前の衝撃のデビュー。当時の記憶が鮮やかに蘇る。リズミカルで軽やかな歌い方は全く衰えを感じさせない。

2.ロマンス(1975年、作詞:阿久悠、作曲:筒美京平)

岩崎宏美さんの二枚目のシングルで最初の大ヒット曲。第17回日本レコード大賞新人賞ほか日本歌謡界の新人賞を総なめにした。幸福感あふれるこの歌は何度聴いても楽しい。

●ここで、岩崎宏美さんからご挨拶。江東区は自分の生まれ育った町。そして「ティアラこうとう」(江東公会堂)は思い出深い場所。地元の幼稚園の卒園式も、20歳の成人式(第一部)もここで行われ、成人式(第二部)は「岩崎宏美コンサート」だった。「もうすぐ47周年」のツアー初日をここで迎えるのもとても感慨深い。最近「Dear Friends Ⅷ 筒美京平トリビュート」というカバーアルバムをリリースした。全10曲のうち、1曲「恋人たち」はセルフカバー。当時は何も怖いものがなくピュアな気持ちで歌っていたが、今日は今しか表現できないことを歌いたい。

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3.恋人たち(1979年、作詞:阿久悠、作曲:筒美京平)

しっとりした曲。I miss you. 愛する人と別れる悲しさを切々と歌う。さすがの表現力。

●ここで再びトーク。今回のアルバムは筒美京平さんの2700曲の中から選んだもの。「東京ららばい」の中原理恵さんは同じ年。「雨だれ」の太田裕美さんはデビュー同期。もし「雨だれ」が私のデビュー曲だったら「ロマンス」は生まれなかったかも。ところで、中原理恵さんは髪の毛を整髪料でピタッと決めているけれど実はさらさらヘア。これはタモリさんとの共通点。この話で会場からどっと笑いが湧き起きる。

4.東京ららばい(1978年、作詞:松本隆、作曲:筒美京平)

これは文句なしの名曲。私はこの歌が入った中原理恵さんのLP(CDじゃない!)を持っている。岩崎宏美さんは中原理恵さんのパンチ力はないが、しなやかなまた別の味わい。どちらも素晴らしい。

5.雨だれ(1974年、作詞:松本隆、作曲:筒美京平)

久し振りに聴いたが美しく愛らしい曲。岩崎宏美さんの心を込めたドラマチックな歌い方は胸に沁みる。

●ここで一瞬ライトダウン。再び明るくなって、岩崎宏美さんが「親衛隊」について一言。もし彼らがいないと掛け声もなくて不安かもと。また会場から笑いが。確かに今日も一階席の前方に100人以上の「親衛隊」が陣取り、一斉にペンライトを振り、「ひろみちゃん」の掛け声を発している。二階席の私の席からは後頭部しか見えないが、白髪か禿頭のどちらか。年季の入った忠実な「親衛隊」なのだろう。ちょっと羨ましい気持ちにも。ここで次の曲の紹介へ。岩崎宏美さんから「筒美京平メドレー!」との大きな声があがる。

6.女優(1980年、作詞:なかにし礼、作曲:筒美京平)
7.ファンタジー(1976年、作詞:阿久悠、作曲:筒美京平)
8.センチメンタル(1975年、同上)
9.思い出の樹の下で(1977年、同上)
10.シンデレラ・ハネムーン(1978年、同上)


何れも有名な曲。50歳代後半から60歳代で当時普通に歌番組を見ていた人なら、たぶん誰もが知っていて歌えるものばかり。私ももちろんその一人だ。「センチメンタル」は第46回高校野球の入場行進曲に選ばれ、「シンデレラ・ハネムーン」は第20回日本レコード大賞・金賞に輝いた。目の前で歌う岩崎宏美さんも生き生きとしている。「親衛隊」のライトの動きと掛け声にも一段と熱が入る。

●ここで再びライトダウン。再び明るくなって、岩崎宏美さんのトークに。こういう歌を歌いながら歴史を作って来られたことを誇りに思うとともに、とても幸せに感じている。筒美京平さんからは、高音域よりも中低音域を活かせ、リズム感をもっと勉強せよ等、いろいろ指導を受け、とても感謝している。「Dear Friends Ⅷ 筒美京平トリビュート」からもう一曲聴いてほしい。どうしても入れたかった曲だから。

11.セントメンタル・ブルー(1979年、作詞:ちあき哲也、作曲:筒美京平)

BUZZが歌った曲。辛い別れを歌った哀愁感漂う歌。岩崎宏美さんの優しい歌い方に聴き入ってしまう。

(ここで第一部が終了し休憩20分)

●休憩時間にロビーをうろうろしていると、「親衛隊」の一群に出くわした。みんな「I💛宏美」の文字が入った黄色いハチマキと白いTシャツ姿。見た目はオジサンでも心は少年(たぶん)。本当に楽しそう。

●第二部が始まった。岩崎宏美さんが衣装を替えて登場。今度は白と黒の横シマのエレガントなロングドレス。そして静かに歌い出す。

12.思秋期(1977年、作詞:阿久悠、作曲:筒美京平)

私はこの曲が岩崎宏美さんの歌の中で一番好き。さすがに歌い込んでいて、年齢を重ねるごとに味わいが益々深くなる。後半の盛り上りは圧巻としか言いようがない。この曲を聴いて心を動かされない人はいないだろう。みんな自分の思い出と重ね合わせているのかもしれない。

13.すみれ色の涙(1981年、作詞:万里村ゆき子、作曲:小田啓義)

こちらも私の大好きな曲。岩崎宏美さんのロマンチックな歌い方は誰も真似ができない。

●ここで岩崎宏美さんからコメントが入る。「すみれ色の涙」は、以前にファンの方向けにマドンナ・思秋期・ロマンス等の代表曲以外の「あなたの好きな曲アンケート」をやった時に一番になったもの。そもそもブルーコメッツの曲のカバーだった。そういえばそうだったと私も今思い出す。

●続いては、「筒美京平メドレー第二弾!」。

14.すてきな気持(1983年、作詞:康珍化、作曲:筒美京平)
15.未来(1976年、作詞:阿久悠、作曲:筒美京平)
16.ドリーム(1976年、同上)
17.霧のめぐり逢い(1976年、同上)
18.パピヨン(1976年、同上)
19.私たち(1975年、同上)


14~17は有名な曲。18の「パピヨン」は「ファンタジー」のB面、19の「私たち」は「ロマンス」のB面。たて続けて聴いて、「阿久悠・筒美京平」コンビの凄さに改めて気付く。もちろん岩崎宏美さんの歌唱力があってこそだが。なお、17の「霧のめぐり逢い」と18の「パピヨン」の間で、バンドメンバーの紹介があった。いつもながらの光景だが、その絶妙なタイミングに感心する。

●メドレー第二弾が終わり、息を整えたところで、岩崎宏美さんのトーク。自分は昨年11月で60歳になった。なる前はカウントダウンで盛り上がったが、なってしまうとなんてことはない。一つの節目としてリセットして臨んでいる。ここで、去年リリースした「PRESENT for you for me」というアルバムから1曲お届けしたい。

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20.残したい花について(作詞・作曲:さだまさし)

「何をの残そうかな今日生きた記念に、下手だけど一生懸命頑張ったんだから~」という心に沁みる歌詞。そして優しく歌う岩崎宏美さんの歌い方。まさに心が癒される「救いの歌」だ。一人でも多くの人に聴いてもらいたい。

●次も、さだまさしさんのカバー曲。

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21.いのちの理由(作詞・作曲:さだまさし)

この曲も心が大きく揺さぶられる。人生の意味を問いかける稀有な名曲。手話を交えながら静かに語りかけるように歌う岩崎宏美さんにただただ感動。

●ここで、岩崎宏美さんから、最後の曲はやっぱり「聖母(マドンナ)」との一言が。これを聞いて、もう終わりかという残念な気持ちと、この曲が聴けるという喜びが交錯する。続いて今回の台風15号による千葉県被害者への気遣いの言葉も。そして、この曲はみんなを元気にするために自分に与えられたのではないかと思うと語り、静かに歌い出す。

22.聖母たちのララバイ(1982年、山川啓介、作曲:木森敏之)

もう何も言うことはない。まさに聖母。ゆっくり、しっとり、そして感動的な「癒し」の歌。

●曲が終わっても拍手は鳴りやまない。そしてアンコール曲へ。

23.月見草(1975年、作詞:阿久悠、作曲:筒美京平)

デビューシングル「二重唱(デュエット)」のB面の曲。愛を誓いあう二人の切なくもピュアな歌。岩崎宏美さんのスタートを飾るもう一つの歌なのだ。彼女がこの曲を大切にしていることが良く分かる。

24.人生の贈り物~他に望むものはない(作詞:楊姫銀、訳詞・作曲:さだまさし)

2012年にリリースしたアルバム「Dear Friends Ⅵ さだまさしトリビュート」に収録されている曲。歳を重ねることで見えてくる人生の秘密と奇跡。岩崎宏美さんは、これを自然体で歌い上げる。今日のコンサートを締めくくるに相応しい素晴らしい歌であった。

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●ここで、岩崎宏美さんの歌唱について一言だけコメントしたい。一部に彼女の歌唱力の劣化を嘆く声がある。確かに彼女はかつてのような高音を出すことは出来ないのかも知れない。しかし、今日聴く限り、ファルセットと地声を巧みに使い分けながら、むしろ若い頃の勢いだけで歌っていた頃より、はるかに豊かな表現力を身に着けたのではないかと感じた。

●歌は多くの人を癒し、喜びを与えるもの。今日のコンサートは、そのことを改めて強く確信させるものであった。岩崎宏美さんの今後益々のご活躍を心からお祈りしたい。

以上











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