石川さゆりコンサート2019(ティアラこうとう大ホール)に行く

●2019年6月21日(金)、ティアラこうとう大ホールで開催された、石川さゆりさんのコンサート(夜の部)に行った。石川さゆりさんは私が大好きな歌手のお一人。かれこれ40数年来の大ファンである。今日も、歌はもちろん、ちょっと甘えた声でのトークもお上手で、とても楽しく幸福な気持ちになる素晴らしいコンサート。至福の時間を過ごすことができ大満足だ。エンターテイナーとはどういう存在であるのか。それを心から納得する。音楽のジャンルによらず「良いものは良い」ということを改めて実感することとなった。

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●石川さゆりさんは1958年生まれ、熊本県出身。1973年にアイドル歌手としてデビューするも、中三トリオ(山口百恵、森昌子、桜田淳子)の陰で今一つ人気が出ず、ようやく1977年に津軽海峡・冬景色で大ブレイク。以降は、ヒット曲にも恵まれ、演歌歌手としてはもちろん、さらに幅を広げ、日本歌謡界で不動の地位築きあげた。デビューして47年間で世に出したシングルは何と124曲に及ぶ。紅白歌合戦への出場は実に41回を数える本当の大スターだ。

●さて、本題に戻ろう。舞台上は、両サイドにバンドの面々が控え、中央は傾斜のあるステージ空間。その背後には、古びた船の帆のような大きな三角形の布。その布のあちこちは綻んでいる。そして背景は空。この後。このシンプルだが印象的な舞台に、様々な色彩の照明が当てられ、曲に応じて表情を変えていく。

●待ちに待った開演時刻となる、このステージに石川さゆりさんが登場すると、会場はやんやの大喝采。彼女の出で立ちは紺地にオレンジ色の花柄と白い葉をあしらった美しい着物、そして帯は赤く鮮やかだ。

●まずは挨拶代わりに、2曲ほど歌った後、本来のご挨拶へ。~ティアラこうとうは大き過ぎず小さ過ぎず、ちょうどいい大きさ。みんなの顔が良く見える~ 続いて先日の「紫綬褒章」受賞の報告。~みんなから「おめでとう」と言われるこちが何よりもうれしい~ さすが、観客の心をいきなりつかんでしまう。

1.津軽海峡・冬景色(1977年、阿久悠作詞、三木たかし作曲)

石川さゆりさんの「ここから始まった」との言葉とともに、今日のコンサートもこの曲からスタートした。会場は歓声と会拍手で包まれる。もういきなりテンションが上がってしまう。もうこの曲について説明は要らない。ただ一言、「これこそ昭和歌謡の名曲中の名曲である」と。当時初めて聴いたときの感動は今でも忘れられないし、今日また生で聴けることは本当に大きな喜びだ。

●ここで、早くも衣装替え。あっという間の早業にびっくりする。今度は、白地に朱色の線が横に入ったお洒落な着物に、金をあしらった赤い帯。

2.名うての泥棒猫(2014年、椎名林檎作詞・作曲、斎藤ネコ編曲)

一転して最近の曲。椎名林檎さんとの異色のコラボ。リズミカルで楽しく、そして歌詞もユニークだ。石川さゆりさんの新たな魅力を発見した思い。

3.ウイスキーはお好きでしょ(1991年、田口俊作詞、杉真理作曲、斎藤毅編曲)

CMソングとしてとても有名。これをじっくり聴くといっそう良さが分かる、ささやくようで艶めかしい歌い方は石川さゆりさんならではのもの。

4.夕焼けだんだん(2009年、吉岡治作詞、岡林信康作曲)

石川さゆりさんのお気に入り。谷中を舞台とした、面白くも懐かしさに溢れる曲。猫の声のような音も入っていて楽しい。

5.人間模様(2003年、阿久悠作詞、杉本眞人作曲、川村栄二編曲)

これぞ演歌! 哀しく、愛おしく心に沁みる歌。

6.男の祭り酒(2006年、吉岡治作詞、浜圭介作曲、川村栄二編曲)


力強く、活きが良く、心躍る歌。石川さゆりさんから「今日の公演は観客型ですから!」と励まされ、観客全員が片手を差し上げ乾杯の仕草をしながら、「乾杯!」と声を出す。これだけのことなのにとても楽しい。

7.酒供養~縁歌バージョン~(2019年、吉岡治、杉本眞人作曲、若草恵編曲)

この曲のオリジナルは2004年。このバージョンは今年2月発売のアルバムに新たに収録されたもの。扇子を巧みに使って踊りながら歌う。いかにも「粋なお姉さん」といった感じ。「ふふふう」というところも色っぽい。

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●ここで休憩が15分入る。私は、グッズ売り場で早速、さきほどのセンスをゲット(1500円)。もったいなくて、ビニールの包装を開けられない。もう一本買っておけばよかったかな。さて、休憩明けのスタートは民謡ナンバーから。

8.ソーラン節
9.ドンパン節
10.秋田長持歌


3曲とも、2019年3月発売の最新アルバム「民 Tami 」から。新時代の民謡とでも言おうか。「ソーラン節」は、ビートが効いてギンギンな感じ。客席からも「どっこいしょ」。「ドンパン節」は、とにかく元気が良い。客席からは自然と手拍子が湧き上がり、またまた「ドンパンパン」と声を出す。まさに快感。「秋田長持歌」は一転してじっくり聴き惚れる。

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●ここで、ちょとしたミニコーナーが入る。コンサート毎に、毎回違った切り口で歌を紹介しようというもの。今日は「女の行末セット」とのこと。

11.港唄(1991年、たかたかし作詞、猪俣公章作曲、京建輔編曲)

女の悲しさ、寂しさを切々と歌う。さすが作詞・作曲は強力ペア(坂本冬美さんの「あばれ太鼓」と同じ)。石川さゆりさんの「♪飲ませてよ、飲ませてよ、飲まなきゃ、誰かにまたすがる」は余りにも切ない。

12.暗夜の心中立て(2014年、椎名林檎作詞・作曲、斎藤ネコ編曲)

この曲も椎名林檎さんとのコラボ作品。まさに女の情念、女の凄味を感じさせる、あっぱれな歌いっぷり。

●ここでバンドの紹介となる。ギター、ドラム、管楽器、ヴァイオリン、チェロ、ピアノなどの各演奏家の方一人ひとりの名前が呼ばれ、スポットライトが当てられる。いつもながらの光景だが、なんだが嬉しい時間。この後、石川さゆりさんは再び衣装替え。今度は美しい薄黄色の着物に、黒地に金をあしらった帯。

13.夫婦善哉(1987年、吉岡治作詞、弦哲也作曲、山田年秋編曲)

これも素晴らしい「演歌ど真ん中」の曲。しみじみと歌う石川さゆりさんに脱帽。

14.あぁあんた川(2015年、吉幾三作詞・作曲、南郷達也編曲)

愛情溢れる熱唱に思わず泣いてしまいそう。

●ここで、恒例のプレゼントタイムで歌は中断。ファンクラブ・メンバーを中心としたコアなファンの方々が、手提げ袋に入れたプレゼントを石川さゆりに手渡しするのだ。その数、おおよそ数十名はいよう。中身は、煎餅、羊羹、お饅頭などのお菓子類が多いが、崎陽軒のしうまいを持参した人もいて、会場は笑いの渦。貴重なファンとの交流の場だ。

15.恋しゅうて(2016年、喜多條忠作詞、杉本眞人作曲、坂本昌之編曲)

これも最近の曲。リズム感ある新しい演歌と言うべきもの。「♪ア~エンヤトット、エンヤトット、エンヤコラヤ」のところでは、客席も腕を大きく振り上げ(グーパーグーパー)、大合唱。アドレナリンが出まくる感覚。

●ここで、石川さゆりさんから、今日のお礼と今後のスケジュールなどの挨拶トークが入る。「締めにかかっていると言われるかも」と言いつつ「でも、そうなんです」。会場は笑いと、そして「もう終わりなのか」という溜息が漏れる。そして、スタンダード・ナンバーの2曲へ。

16.風の恋盆歌(1989年、なかにし礼作詞、三木たかし作曲、若草恵編曲)


石川さゆりさんの代表曲の一つ。感動的な熱唱にただただ聴き惚れるのみ。

17.天城越え(1986年、吉岡治作詞、弦哲也作曲、桜庭伸幸編曲)

とうとう最後の曲になってしまった。美しく、切なく、そして激しい。まさに石川さゆりワールド全開に。

●拍手は鳴り止まず、アンコールの声が飛び交う。そして石川さゆりさんが再び舞台に登場し、アンコール曲を歌う。

18.春夏秋冬(2017年、小渕健太郎作詞・作曲、小淵健太郎・笹路正徳編曲)

コブクロ・メンバーの小渕健太郎氏とのコラボ曲。スケールが大きく、安らぎを感じる曲。本当の最後を飾るに相応しい・感動の心の波が静かに体を駆けかがってくるような感覚だ。
なお、余談だが、ともに編曲に携わった笹路正徳氏(日本を代表する音楽プロデューサーの一人)は私と中高同学年。同じクラスになったこともある。彼は当時から、勉強も音楽も、さらにスポーツも抜群にできる天才であった。

●石川さゆりさんは決して懐メロ歌手ではない。過去の大ヒット曲は今も輝きを失わないが、それに安住することなく、常に新しいことに挑戦し、日々進化し続けているのだ。このことを、今日の公演でもしっかりと再確認することができた。今後益々のご活躍を心からお祈りしたい。

以上











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