CAVA『CONTINENT』を観る

●2011年2月5日(土)、アサヒ・アートスクエア(浅草)で、CAVAの公演『CONTINENT』を観た。CAVAのメンバーの作り出す世界は本当に魅力的だ。文句なく面白い。
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●パンフによれば、CAVAとは、マイムをベースに、ダンスや演劇の要素を融合したパフォーマンスを行うマイムパフォーマンスカンパニー。「サバ」と読む。本公演の演目『CONTINENT』]は、コーエン兄弟のカルト映画『バートン・フィンク』」から着想を得た作品で、世界最大の演劇祭・エジンバラフェスティバルフリンジ2010で1カ月以上のコングラン公演を行い、異例の約1800人の観客動員を記録する等、大成功を収めたものだという。

●出演者は、黒田高秋氏、藤代博之氏、丸山和影氏、細身慎之介氏、そして紅一点の田中優希子さん(当日配布のパンフ記載順)。

●物語は、1人の売れない作家が、秘書の助けを借りながら、締め切り間近な小説の原稿をタイプライターで必死に打っている場面から始まる。ようやく完成し、出版社に持っていこうとするが、原稿が奪われそうになったり、エレベーターが上手く作動しなっかたり、出版社への表示が間違っていて女子トイレに迷い込んだりと、簡単にはいかない。やっとのことで、出版社にたどり着くが、他の作家の賄賂工作に負けてしまい、結局、原稿は編集者に受け取ってもらえない。そして、もう一度気を取り直し、原稿を打ち始める。今度は、作家の頭の中のアイデアなのか、現実に起こったことなのか定かでないが、次から次へと面白い場面が現れ、これを原稿に打ち込んでいく。さあ、今後は、編集者に受け取ってもらえるだろうか?

●ストーリーはざっとこんな感じだが、驚くべきことには、この間、一切言葉を発することなく、体の動きと顔の表情、音楽と効果音、そして僅かな道具だけで、全てのことを生き生きと表現してしまう。ステージの上には、机、タイプライター、紙、コップ、椅子、そして背後には、窓がある壁しかない。エレベーターだって、紐一本でそこに作り出してしまうのだ。彼らの動きは、実にリズミカルでテンポ良く、足先、手先まで神経が行き届いていて、まるで、時代劇の良く出来た殺陣を見ているような快感が走る。物語の展開の中で、要所要所に挿入される場面も最高に楽しい。ロシアンルーレーットであひるのおもちゃを取り合ったり、車で逃げる作家と秘書をターミネーターと化した1人が執拗に追いかけたり、丸めた原稿をボールに見立ててゴルフをしたりと、その発想、ユーモアセンスには、舌を巻く。

●演じる5人のメンバーは、赤、茶、青、緑、ピンクの服を着ていて、色彩的にも鮮やかだ。しかし、それ以上に、皆、個性的で忘れられないキャラの持ち主だ。卓越した動きで存在感が抜群の黒田氏、妖怪チックで不思議な魅力の藤代氏、飄々とした中に繊細さも光る丸山和影氏、変幻自在の表情を作り出す細身氏、そしてお姫様風の容貌ながら独特な色気を発する田中さん。よくこれだけの人材が集まったものだ。

●余談だが、チラシの中で、丸山氏が「ヤサぐれ舞踊評論家 乗越たかお氏最新刊「ダンス・バイブル」に掲載されました」と言っている。確かに、同書220ページに「水と油以降、久しぶり期待できるのがCAVA・・・」とある。チラシにこういったことをちゃかり入れてしまうのも、CAVA流のユーモアなのだろう。
 (注)乗越たかお氏最新刊「ダンス・バイブル」については、こちらをご参照ください。

●CAVAは、今後、ルーマニア公演(5月)、ノルウェー公演(6月)を経て、7月にセッションハウスで『罠』の公演を行うという。とても楽しみだ。

●なお、当日、隅田川西岸から、会場のある通称うんこビルを写した写真を貼付する。スカイツリーもだいぶ出来てきた。
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以上

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